家庭菜園初心者でも育てやすい果物は?栽培する際の注意点も解説

「家庭菜園の初心者でも果物を育てられる?」
「ベランダでプランターを使って育てられる果物はある?」
「家庭菜園として庭で果物を育てたい」
家庭菜園で果物を育てたら、自分で育てた果物を収穫して食べる喜びを味わえます。初心者でも育てやすい果物や、プランターや庭で育てられる果物もあるため、ぜひ家庭菜園で果物を育ててみてはいかがでしょうか。
本記事では家庭菜園の初心者でも育てやすい果物をご紹介するとともに、育てる果物を選ぶポイントや、家庭菜園で果物を育てる際の注意点などを解説します。家庭菜園で果物を育ててみたい方は、ぜひ参考にしてください。
家庭菜園で育てる果物を選ぶポイント
家庭菜園で育てる果物を選ぶときは、次のことをポイントにしましょう。
栽培に手間がかからない
家庭菜園初心者は、できるだけお世話の手間がかからない果物を選びましょう。具体的には以下のようなことが挙げられます。
- 環境の変化に強い
- 病気や害虫に強い
- 収穫までの期間が短い
自分の住んでいる地域の気候に合っているか
寒さに強い果物もあれば、弱い果物もあります。住んでいる地域によっては、冬の気温が果物の耐寒気温を下回る可能性があります。育てる果物を選ぶときは、自分の住んでいる地域の気候にあわせて選ぶのがポイントです。
ベランダなどのスペースに合っているか
背が高くなる果物や、枝が広がる果物もあるため、家庭菜園のスペースにあわせた果物を選ぶこともポイントです。ベランダで育てる場合は、あまりスペースを必要としない果物を選びましょう。
プランターで育てる家庭菜園におすすめの果物

ベランダで家庭菜園したい方は、プランターで育てやすい果物を選びましょう。ここでは、コンパクトなスペースでも栽培しやすく、初心者にも扱いやすい果物を4つご紹介します。
レモン
酸味や香りを楽しめるレモンは、実は気軽に栽培を始められる、家庭菜園初心者に人気が高い果物です。プランターで育てれば、寒い季節には屋内に移動できるため、気温の低下によるダメージを防ぎやすい点がメリットです。
一般的に、鉢植えやプランターで育てる場合のレモンは高さ1~1.5m程度におさまることが多く、ベランダなどのコンパクトなスペースでも十分です。収穫量は苗の状態や育成年数によって変わりますが、根付いて数年経つと毎年10~30個ほどの実を収穫できることが期待できます。
レモンにはさまざまな品種があり、初心者向けとしては耐寒性に優れた「リスボン」、世界中で広く栽培されている「ユーレカ」、実付きの良さが特徴の「マイヤー」などがあります。
キンカン
小さなミカンのようなキンカンは比較的病害虫に強く、初心者でも育てやすい果物です。そのまま皮ごと食べられますが、甘露煮やジャムにしてもおいしく食べられます。
プランターでも1m前後の高さで管理しやすく、コンパクトに栽培することができます。実の数は地植えよりやや少なめとはいえ、鉢植えやプランターでも1シーズンで数十個以上の実がなることは珍しくありません。特に日当たりの良い場所で育てると、大きくて甘みのあるキンカンが収穫できます。
ラズベリー
甘酸っぱい味わいと香りが特徴のラズベリーは、そのまま食べたりデザートやジャムにして楽しんだりできます。自家受粉が可能なので、受粉するために必要な受粉樹がなくても1本だけで実がなります。繁殖力が強く、庭に植えると地下茎が伸びて広範囲に広がってしまうため、プランターでの栽培がおすすめです。
ラズベリーは大きくても1.5mくらいにしかなりません。丈夫で耐寒性があるため、手間がかからず初心者でも育てやすい果物です。
ラズベリーには年に一度収穫できる「一季なり性」と、年に二度収穫できる「二季なり性」があります。一季なり性の品種には「ブラックキャップ」「ファールゴールド」、二季なり性の品種には「サマーフェスティバル」「インディアンサマー」などがあります。たくさん収穫したい方は、二季なり性を選ぶのがよいでしょう。
イチジク
イチジクは比較的コンパクトに育てることができ、プランターでも高さ1~1.5m程度におさまるため、ベランダなど限られたスペースでも栽培しやすい果物です。
完熟したイチジクは傷みやすく日持ちしないため、採りたてを味わえるのは家庭菜園ならではの楽しみといえます。やや耐寒性が弱い品種もありますが、プランター栽培なら寒くなる前に屋内へ移動させることで、低温によるダメージを抑えることができます。
イチジクは品種や育成状況にもよりますが、定着してからは毎年20~50個程度の実が収穫できます。収穫時期には6月から7月に実を付ける「夏果」と8月下旬から10月に実を付ける「秋果」、両方の時期に実を付ける「夏果秋果兼用(夏秋兼用)」があります。雨の多い梅雨時期と重なる夏果は実が傷みやすく、病害虫被害も受けやすいため、初心者には秋果のみを付ける品種の方が管理しやすくおすすめです。
庭で育てる家庭菜園におすすめの果物
庭がある方は、果樹を庭に直接植える地植えで育てることもできます。庭で育てる家庭菜園におすすめの果物を3つご紹介します。
柚子
柚子は寒さに強く、日本の気候にあっているため、古くから育てられてきました。柚子を家庭菜園で育てたら、料理で必要なときに使えて便利です。自家製柚子茶や柚子風呂などでも楽しめます。
柚子は病気にかかりにくいため、初心者でも育てやすい果物です。耐寒性は高いですが、日当たりの良いところで育てましょう。柚子にはトゲがあるため、収穫時は軍手を使うことをおすすめします。近年は、トゲが少ない「トゲなしゆず」もあります。
ミカン
ミカンとは小さい柑橘系の総称で、一般的には「温州ミカン」を指します。果樹の中でも手間がかからず育てやすく実もつきやすいため、初心者におすすめです。ミカンは温暖な気候で、かつ日当たりが良い場所を好みます。耐寒性は低めのため、冬の最低気温が-5℃以下にならないよう注意しましょう。気温が低いときや雪が降るときは、わらやダンボールなどで保温します。
ミカンは初夏に白い花が咲き、9月〜12月頃収穫できます。収穫時期は品種によって異なり、極早生(ごくわせ)は9月〜10月、早生(わせ)は10月〜11月、中手(なかて)は11月〜12月、晩生(おくて)は12月〜2月頃です。極早生や早生は実が付きやすいため、初心者におすすめです。ミカンは温暖な気候を好むため霜や雪が降ると弱りますが、極早生や早生であれば秋のうちに収穫できます。
ブルーベリー
ブルーベリーは低木で、あまり手がかからないことから人気の果実です。春にはすずらんのような白い花を咲かせ、6月から8月にかけて紫の実がなります。収穫が終わると紅葉が始まるため、収穫以外でも春から秋にかけて楽しめるでしょう。
一般的な果実や野菜は弱酸性から弱アルカリ性の土壌を好みますが、ブルーベリーは酸性を好みます。ブルーベリーを植えるときは、植える場所の周辺に強い酸性の土「ピートモス」を準備しましょう。
家庭菜園で果物を育てる注意点
家庭菜園で果物を育てるときには注意しておきたいことがあります。あらかじめ確認しておきましょう。
庭のような限られたスペースで栽培しないほうが良い果物がある
庭に植えるのは避けたほうがいい果物があります。次の特徴がある果物は植えないほうがよいでしょう。
- 地下茎で増える
- 大きくなりすぎる
地下茎で増える
1つめは、地下茎で増える植物です。地下茎で増える植物は、植えると地下で茎をどんどん増やしてしまいます。自分の家だけならまだしも、隣の家の庭まで地下茎が伸びていき、迷惑をかけてしまう恐れがあるため注意しましょう。地下茎で増える果物にはバナナ、ラズベリー、アケビなどがあります。ラズベリーのようにプランターで育てられる果物は、庭に植えずにプランターや鉢で育てたほうがよいでしょう。
大きくなりすぎる
2つめは、大きく育ちすぎる果物です。背が高くなりすぎると収穫が大変です。また、自分の家だけでなく周囲の家の日当たりを悪くしてしまうかもしれません。枝が伸びすぎる果物は、きちんと剪定しておかなければ、隣家の敷地に入ってトラブルになる恐れがあります。
背が高い果物にはバナナ、ビワなどがあります。また、キウイは育てやすい果物ですが、つる性植物で枝があちこちに広がるため、棚を作って管理が必要です。
他の家に迷惑がかからないようにする
他の家に迷惑がかからないよう心がけることも大切です。家庭菜園が近隣トラブルの原因になる例としては、作業時の音や、植えた植物が隣家側へ越境するケースなどが挙げられます。
なるべく日中の時間帯に作業を行ったり、枝葉が敷地を越えないよう定期的に剪定したりするなど、周囲の環境を考慮しながら栽培しましょう。
気になる点がある場合は、あらかじめ隣家の方々に相談しておくと、誤解や摩擦を防ぎやすくなります。こうした気配りを通じて、ご近所との良好な関係を維持しながら家庭菜園を楽しむことができます。
果物を有機栽培するには?
有機栽培とは、化学肥料や農薬、遺伝子組み換え技術を使わない栽培方法です。有機栽培の農産物には厳密な条件が定められていますが、家庭栽培で果物を有機栽培する場合は堆肥での土づくりや有機質肥料で育てることをポイントにしましょう。
土には有機堆肥や有機質肥料をすき込みます。土を酸性に傾けるには堆肥や肥料を与えます。反対に、アルカリ性に調整するには石灰や草木灰をまいて調整します。農薬を使わない、または最低限の使用にする有機栽培は、害虫対策も必要です。こまめに確認しておくと、早めに見つけて駆除できます。防虫グッズなどを活用するのもよいでしょう。
また、風通しが悪いと病気やカビの原因になります。枝が混みあう部分は剪定して、内部まで日当たりがよくなるようにしておきましょう。
まとめ
家庭菜園で育てやすい果物は多数あります。プランターに植えてベランダで育てられる果物も多いため、好きな果物を家庭菜園してみてはいかがでしょうか。
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