家庭菜園初心者におすすめのハーブは?ハーブ栽培の手順も解説

「ハーブは初心者でも上手に育てられる?」
「初心者に育てやすいハーブはある?」
ハーブは料理に風味や香りを加えたり、ハーブティーにしたりと、さまざまな使い道があります。自宅でハーブを栽培するといつでも新鮮なハーブが使えるので、日常に彩りを加えることができるでしょう。
ハーブは品目や種類を選べば、家庭菜園の初心者でも簡単に育てられます。本記事では、ハーブの育て方や、家庭菜園初心者におすすめのハーブなどを解説します。ご自宅でハーブ栽培を始めてみたい方は、ぜひ参考にしてください。
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初心者向け!家庭菜園でハーブを育てるポイント
ハーブは育てやすい品種が多いため、家庭菜園の初心者におすすめです。家庭菜園でハーブを育てるポイントを2つ挙げます。
日当たりと風通しのいい環境で育てる
ハーブの多くは日当たりや風通しのいい環境を好みます。なるべく太陽の光が多くあたる場所を選びましょう。ただし、夏は直射日光や強い西日が当たらない場所がおすすめです。
水を与えすぎないようにする
品種によって異なるものの、ハーブは高温多湿に弱い品種が多いため、基本的には水やりしすぎないようにしておきましょう。普段は乾燥気味にしておき、土の表面が乾いたら、たっぷり水を与えます。なお、本記事では乾燥に強いハーブを中心に紹介しています。
家庭菜園でハーブを育てるのに必要なもの
家庭菜園でハーブを育てるために必要な道具をご紹介します。ハーブは種から育てることもできますが、ガーデニング初心者には失敗の少ない苗からのスタートがおすすめです。
- ハーブの苗(または種)
- プランターや鉢
- 培養土
- 鉢底ネット
- 軽石や鉢底石
- じょうろ
- 軍手
ハーブの苗をプランターや鉢に植えると、気候や天候に合わせて移動させられます。プランターや鉢は、ハーブの種類に合わせたサイズを選びましょう。土はハーブ栽培に適した培養土がおすすめです。
鉢底ネットは、鉢底の穴から虫が侵入したり、土がこぼれたりするのを防ぐために使います。鉢底石や軽石は、鉢底の水はけや通気性をよくし、根腐れを予防します。水やりのためのじょうろや、土を触るときに装着する軍手なども用意しておきましょう。
苗を使ったハーブの育て方

ハーブの栽培に必要なものを揃えたら、植え付けましょう。苗を使ったハーブの育て方をご紹介します。
苗を購入する
ハーブの苗はハーブ苗の専門店や園芸店、ホームセンターなどで購入できます。ネット通販のハーブ苗の専門店は種類が豊富でオーガニックの苗を取り揃えているお店も多いのでなので、本格的にハーブ栽培を始めたい方に向いています。実際に苗を見て購入したい方は、園芸店やホームセンターで選ぶのがよいでしょう。
苗を植え付ける
プランターや鉢の底穴に鉢底ネットと鉢底石や軽石を敷き、その上から鉢の1/3くらいまで培養土を入れます。苗をポットから出して根と周りについた土を軽く落とし、根を広げて鉢の中心に置きましょう。鉢の縁から2〜3cmほど水がたまるスペース「ウォータースペース」を確保して培養土を入れ、根元を軽くおさえてならします。
2つ以上の苗を植えこむときは、20~30cm程度の間隔を空け、十分に株間をとりましょう。大きく成長するハーブの場合は、40~50cm空けておくとより安心です。
水、肥料をやる
苗の植え付け時は、鉢の底から流れ出るくらいたっぷり水やりします。その後の水やりは、土の表面が乾いてきたら適度に与えるのがコツです。ハーブの多くは根腐れしやすいため、与えすぎには注意が必要です。目安として、春・秋なら午前中に1回、夏なら午前と午後に各1回、冬なら週2~3回程度、土の状態を確認しながら調整しましょう。
なお、土の表面が乾いているかどうかを基準にすると、水やりのタイミングがつかみやすくなります。湿っていると土はやや濃い色ですが、乾燥が進むと全体的に明るい色になり、白っぽく見えることがあります。表面が全体的に明るく、乾いた印象になったら、水やりの目安と考えましょう。また、指先で土に軽く触れて、パラパラと崩れるような乾燥した感触があれば、水を与えるサインです。
また、ハーブはあまり肥料を与えなくても育ちますが、適切な時期に適量の肥料を与えると立派に育ちます。ハーブの多くは植え付けの直後と成長期に入る春から初夏にかけて肥料が必要です。
ただし、夏に過剰に成長すると香りが損なわれるため、肥料を与えすぎると葉や茎の色合いが黄色や茶色に変化したり、新芽の成長が止まったりすることがあります。ハーブの様子をよく観察し、葉の変色や成長の鈍化、茎が細くなるなどの異常が見られた場合は、肥料の量を調節してみましょう。
順調に成長したら収穫します。
種から育てる場合のポイント
ハーブをより本格的に楽しみたい場合や、好みの品種をじっくり選びたい場合は、種からの栽培も検討しましょう。
種選びと準備
| 入手先 | 農業資材の販売店やオンラインショップで、発芽率の高い種を選ぶ(バジルやルッコラなど) |
|---|---|
| 種まき | ハーブごとに最適な種まき時期が異なります。パッケージや育て方ガイドを参照して、適した時期に種をまく。 |
| 土 | 発芽率を高めるため、清潔で水はけの良い培養土を利用する。 |
種のまきかた
- 種まき用トレーや小さなポットに培養土を入れ、表面を平らにならす。
- 種をまき、極薄く土をかぶせる。
- 霧吹きなどで優しく水を与え、土を常に適度な湿り気が保たれるよう管理する。
- 発芽後、双葉がしっかり開いたら、生育状態を見てプランターや鉢へ植え替える。
種からの栽培には手間と時間がかかりますが、発芽から成長していく過程を楽しめるのは種まきの醍醐味です。初心者は苗から始めて成功体験を積み、その後、慣れてきたら種まきにも挑戦するというステップがおすすめです。
手軽に家庭菜園をするならハーブ栽培キットがおすすめ
「ハーブを育ててみたいけれど、道具を用意するのが大変」と思う方にはハーブ栽培キットがおすすめです。プランターや種、土がすべて揃っているため、家庭菜園の初心者でも手軽にハーブ栽培を始められます。ハーブ栽培キットは、ECサイトやバラエティショップで購入できます。
家庭菜園初心者におすすめのハーブ

家庭菜園初心者は、育てやすいハーブを選びましょう。初心者におすすめのハーブを4つご紹介します。
バジル
バジルは熱帯アジアが原産のシソ科の植物です。濃い緑色の葉と爽やかな香りで、パスタやサラダなどイタリア料理にはなくてはならないハーブです。
バジルは室内でも庭でも育てやすいため、家庭菜園初心者にも人気があります。20度以上で発芽するので、4月下旬〜5月頃(寒冷地は5月〜6月頃)に種をまき、6月〜10月頃収穫します。発芽した後、草丈が20cmほどに伸びたら摘心しましょう。摘心とは苗の一番上に生えている芽を切り取ることです。摘心をすることで茎の両脇のわき芽が伸びて葉の数が増え、収穫数も増える効果があります。新芽の収穫と兼ねて摘心するといいでしょう。
バジルは暑さに強く、日本の高温多湿な気候でも元気に育ちます。しかし、寒さには弱いため、気温が10度以下になると葉が黒くなり枯れてしまいます。
暑さに強いからといって、直射日光に当たり過ぎるのはよくありません。バジルは葉が柔らかいため、直射日光に当たりすぎると葉が茶色く焼けてしまいます。日差しが強い季節は直射日光が当たらないようカーテン越しに置くなど、置き場所に注意が必要です。また、乾燥に弱いため、土の表面が乾燥したらたっぷり水やりしましょう。
パセリ
パセリは料理の飾りや風味づけに活躍するハーブです。脇役の印象が強いかもしれませんが、ビタミンCやビタミンEといったビタミンやミネラルが豊富で栄養価が高いことが特徴です。パセリは日当たりと水はけ、風通しがよい場所を好みますが、暑さにも寒さにも比較的強いため、家庭菜園初心者でも育てやすい野菜です。
パセリは、「カーリーパセリ」と「イタリアンパセリ」の2種類があります。日本で多く使われているパセリは「カーリーパセリ」です。イタリアンパセリは葉が平らで、三つ葉やパクチーに近い形状をしています。この記事で解説するのは、日本で主流となっている「カーリーパセリ」です。
パセリは発芽率が低めなので、種から育てるのは若干難しいかもしれません。より確実に収穫したい場合、苗から育てることがおすすめです。冷涼な気候を好むパセリの植え付け時期は、春か秋です。春植えは霜がおりなくなってから、秋植えは暑さが和らいでからがよいでしょう。夏場が涼しく冬が寒い寒冷地では、秋まきはあまりおすすめしません。
パセリは根がまっすぐ伸びるため、深めのプランターや鉢に植え付けます。夏の直射日光は避け、日当たりのよい場所や明るい日陰に置きましょう。乾燥が苦手なので、土の表面が乾ききる前に水やりをします。
葉が10枚以上になったら収穫のタイミングです。収穫するときは外側に生えている下の葉から摘み取ります。内側はこれから芽が育つ部分なので、摘み取ってはいけません。収穫の際は、はさみを使わず、手で株の元からはがすようにもぎとります。全部を収穫せずに10〜15枚ほど残しておくと葉が増え、1年中収穫できます。
ミント
清涼感ある香りが特徴的なミントはシソ科の多年草で、暑さにも寒さにも強く、初心者でも育てやすいハーブです。料理やお菓子、ハーブティー、アロマテラピーなどさまざまな用途で使われます。洗った摘みたてのミントを水に入れるとミント水が作れます。
暑さに強いからといって、直射日光に当たり過ぎるのはよくありません。バジルは葉が柔らかいため、直射日光に当たりすぎると葉が茶色く焼けてしまいます。日差しが強い季節は直射日光が当たらないようカーテン越しに置くなど、置き場所に注意が必要です。また、乾燥に弱いため、土の表面が乾燥したらたっぷり水やりしましょう。
ミントは日光を浴びると香りが強くなるため、日当たりのいい場所での栽培をおすすめします。とはいえ真夏の直射日光を浴びると葉が焼けてしまうため、日差しが強い季節は半日陰に移動させましょう。乾燥に弱いため、水はけのよい土を用意します。
ミントは繁殖力がとても強いハーブです。地植えにすると地下茎でどんどん増えてしまうため、プランターや鉢で育てます。異なる品種のミントや、ほかの植物との寄せ植えはせず、1つのプランターや鉢に1つの品種を植えましょう。
ミントは4月〜11月頃まで収穫できます。葉が5〜6段重なったら、収穫しましょう。収穫する際は、先端から10〜20cmのところで切り取ります。花が咲くと茎や葉が固くなり香りが弱まるため、つぼみがついた茎は取り除きましょう。
カモミール
カモミールはキク科のハーブで、日本では「カミツレ」と呼ばれています。甘くやさしい香りでハーブティーにも多く使われています。丈夫なカモミールは家庭菜園の初心者でも育てやすいハーブです。玉葱やキャベツと一緒に植えると、互いに良い影響を与え合うコンパニオンプランツでもあります。
カモミールの代表的な品種は一年草の「ジャーマンカモミール」と多年草の「ローマンカモミール」です。ジャーマンカモミールは花にしか香りがないのに対し、ローマンカモミールは葉にも香りがあります。ハーブティーに使われるのは、ジャーマンカモミールです。どちらも開花時期は5月〜7月です。多年草のローマンカモミールは、秋まきもできます。
カモミールは日当たりのよい場所を好みますが、暑さには弱いため真夏は半日陰で育てましょう。また、蒸れが苦手なので、風通しや水はけのよい場所が適しています。
家庭菜園におすすめの虫除け効果のあるハーブ
虫よけ効果が期待できるハーブもあります。ハーブには天然の芳香物質が含まれますが、虫よけ効果があるハーブには虫が嫌がる香りや成分が含まれるからです。
小さなお子さんがいる家庭やペットを飼っている家庭では、できるだけ薬剤を使わずに害虫対策したいのではないでしょうか。家庭菜園で虫よけ効果のあるハーブを育てたら、料理に使ったりハーブティーを楽しんだりしながら、虫よけ効果も期待できます。虫よけに効果的なハーブを3つご紹介します。
ラベンダー
ラベンダーは紫の花を咲かせるシソ科のハーブです。白やピンク、青の花を咲かせる種類もあります。
リラックス効果が高いハーブとして知られるラベンダーには、虫よけ効果がある成分「リナロール」が含まれます。市販の虫よけ製品の中にもラベンダーなどのハーブから抽出した「リナロール」が配合されたものがあり、主に蚊・蛾・ハエなどを寄せ付けにくくする効果が期待できます。
ラベンダーは日当たりのよい環境を好むため、半日以上は日陰になる場所で育てないようにしましょう。ただし、直射日光や夏の強い西日があたる場所は避けます。寒さや乾燥に強く、高温多湿な環境が苦手なので、風通しのよい場所で育てましょう。
レモングラス
レモングラスはイネ科のハーブで、細長い葉がまっすぐ伸びるハーブです。レモンに似た香りで、東南アジアの料理に多く使われます。
レモングラスの主成分「シトラール」「シトロネラール」には防虫効果があり、蚊帳に編み込まれるなど古くから蚊よけに活用されてきました。蚊・ゴキブリ・ダニなどへの効果が期待できます。
インド原産のレモングラスは高温多湿を好み、寒さには弱いハーブです。基本的に丈夫なハーブですが、種からの栽培は難しいため、苗からの栽培がおすすめです。温暖な地域では4月〜9月の植え付けが適しています。寒冷地では初夏までに植え付けしましょう。収穫時期は7月〜10月です。
レモングラスは冬の寒さが苦手で、特に霜が降りる地域では越冬が難しいため、冬場は室内に取り込みましょう。丈夫なハーブですが、種からの栽培は難しいため、苗からの栽培がおすすめです。
ハーブを有機栽培するには?
有機栽培とは、化学肥料や農薬を基本的に使用しない栽培方法です。オーガニック栽培とも呼ばれます。肥料は植物性有機肥料や動物性有機肥料などを利用します。ハーブは生の葉を使用するため、より安心して食べるためにも有機栽培がおすすめです。
家庭菜園で有機栽培をする場合、まずは堆肥や腐葉土などの有機物を混ぜ込んだ土づくりから始める必要があります。土を常にふかふかに保つことも重要なので、植え付けの際は土をよく耕しましょう。よく耕した後は、酸性に傾きがちな土壌を中性に調整するために石灰をまきます。ハーブに適した酸性度は、pH5.5(弱酸性)から7(中性)程度です。
土に有機肥料を混ぜて耕したら、2週間ほど待ってからハーブの植え付けを行いましょう。2週間ほど待つのは、有機肥料に含まれる微生物の分解・発酵を促し、よりよい土にするためです。
まとめ
家庭菜園の初心者でも育てやすいハーブは多数あります。料理やハーブティーなどに使ったり、虫よけに活用したりできるため、ぜひハーブの家庭菜園に挑戦してみてください。
「有機栽培をしたいけれどハードルが高そう」と思う方もいらっしゃるでしょう。そのような方にはクレイの「THEO(ジオ)」がおすすめです。THEOは化学物質を一切使っておらず、有機肥料のみを配合した園芸用の完全有機土です。
本来なら有機栽培には農家の熟練の経験や感覚が必要ですが、THEOを使えばご家庭でも手軽に有機栽培ができます。庭や畑がなくてもベランダや室内などのコンパクトなスペースで有機栽培できるので、ハーブを有機栽培で育てたい方は、ぜひTHEOをご利用ください。

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